初めにひとつの極端な答えをいうことにしてみる。
それは人類滅亡。
なぜなら、この場合、人類に打てる手はないからだ。
仮に科学技術の進歩によって人類が地球の気候を制御出来るようになるとしても、それはかなり先のことになるだろう。
それでは間に合わない。

世間で温暖化の話をするとき、二つのことがごちゃまぜに話されることが多い。
それは、実際に温暖化は起きているのかということと、実際に温暖化が起きているなら原因は何かということである。
アメリカ合衆国のトランプ大統領は過去に、温暖化は「でっち上げ」であるという考えを表明している。
つまり、実際には温暖化は起こっていないという考えだ。
また、トランプ大統領が合衆国環境保護庁長官に指名したスコット・プルーイットという人は、実際に温暖化していることは認めているが、その原因は人類の排出する二酸化炭素ではないという立場のようである。
というわけで、本来この二人の考えは明確に別のものである。
しかし私達は、この違いをきちんと意識することなく話をしていることが多いのではないか。

では、この違いを頭に入れて、話を進めてみる。

まず地球温暖化と呼ばれる現象が続いていることを示す根拠として次の二つの事を挙げることができる。

  1. 地球の平均気温は上昇し続けている。
  2. 海面上昇は続いている。
    どちらも観測データが示す事である。

この二つは否定できるのだろうか。

そこで次に考えたくなるのは、温暖化が実際に起こっているとして、もしその原因が人類の排出する二酸化炭素ではないとしたら、一体私達はどうすればよいのだろうかということである。

地球が温暖化することにより、気候は変動していく。
単純に考えると、気候はどんどん荒々しいものになっていく。
台風は大型化し、寒暖の差は拡大し、雨の降り方や風の吹き方は激しくなり、干ばつや山火事が頻繁に起こるといったことである。
このような現象の原因が、人類の活動のせいではなく、自然の力によるものだとしたら、私達に何かできることがあるのだろうか?

以上のようなことを考えに入れると、当たり前ではあるが、私達には次の四つの選択肢があることになるだろう。

  1. 温暖化自体は実際に起きているが、自然の現象なのでどうしようもないという考えに同意し対策を諦める。
  2. 温暖化自体は実際に起きていて、自然の現象なので対策は困難なことだらけであるが、現在持ちうる限りの科学技術を使ってできるだけの対策をし、あとは将来の科学技術の進歩に期待する。
  3. 温暖化はやはり人類の排出する二酸化炭素が原因であるという考えに同意し、直ちに出来る限りの排出抑制をする。
  4. 温暖化自体が実際には起こっていないという考えに賭け、何もしない。

時間は待ってくれない。
皆さんはどうするのが良いと思いますか?